売れ残りのパンで作ったビール

Dough Boy by Law Brewing Co

 

夫が買い物中、こんなビールを見つけました。Law Brewing CoのDoughBoyという商品です。

Law Brewing Coは地元ダンディーのクラフトビールメーカーのひとつです。Lawは法律のことではなくダンディーの真ん中にある円錐型の丘の名前。スコットランド語でこういう形をした丘や小山をlawと呼ぶため、各地に”○○ Law”があり、ダンディーのものは本来”Dundee Law”という名前なのですが、地元民は単に”the Law”と呼んでいます。

ラベルを飾るDJの絵を見る限り名前はDub Boyに引っ掛けているのですが、なぜdough?と思ってよく見ると、下に小さく”bread beer”と書いてあります。そう言えばラベルに描かれているのもヘッドフォンではなくてパン…?

 

 

裏側のラベルを見ると、「リサイクリングと廃棄物削減を促進するため、Clark’s Bakeryの売れ残りパンを使って作りました」と書いてあります。パンは賞味期限が短い商品なので、毎日全国で大量の売れ残りが出て廃棄物となっています。それを再利用してしまおうという試みなのでした。そういえばClark’s Bakeryのパン工場はLaw Brewingの醸造所から歩いて約5分ほどの距離にあり、理想的なパートナーです。

英国の「パンで作ったビール」と言えば、元祖はロンドンで2015年に立ち上げられたToastです。ベルギーのBeer Projectが作ったBabyloneというビールに触発されたとのことで、ノースヨークシャーのクラフトビールメーカーWoldTop Breweryが醸造し、Toastのブランド名で販売されています。

サーキュラーエコノミーを推進するエレン・マッカーサー財団によると、英国で生産されるパンのなんと44%は廃棄されてしまっているのだそう。これを再利用できれば廃棄物削減には大きな

しかし、Toastは自社ブランドでビールを売るだけではなく、英国全国に売れ残りパンでビールを作る運動を広げたいと、パンを使って作るビールのレシピを公開。これを参考にして、あちこちのビールメーカーが売れ残りパンビールを作るようになっています。Law Breweryもそうした醸造所のひとつというわけでした。

小規模なクラフトビールメーカーだけではなく、大企業の参入も始まっています。例えば、小売大手のマークス&スペンサー( M&S)は2018年にUsed Our Loafという名前でパンのビールを販売(M&Sのパンを使っているそう。製造はAdnams社)しました。また、大手パンメーカーのWarburtonsは、Toastと提携して規格外で販売できないクランペットを原料にしたビールを発売しています。

 

スコットランドで自動運転バスの試運転

スコットランドで来年から始まる自動運転バス運行計画を前に、これに使用されるバスがグラスゴーで開催されているコネクテッド自動運転車 (CAV: Connected and Autonomous Vehicles)サミット会場でお披露目されました。

この試運転では駐車場の一角を仕切ってバスを走らせましたが、2020年末までに5台の自動運転車両を路線バスとして導入する計画とのこと。フォース湾にかかる道路橋を渡るルートで、エディンバラ空港に近いエディンバラ・パーク駅と、フォース湾を挟んだ対岸のパーク&ライド駐車場間を結びます。

フォース湾にかかる道路橋は現在2つあり、その片方。バス車線として使われていて一般車両は入らないので、実験的導入にはもってこいのルート。

自動運転車両とは言ってもかならずドライバーが乗車して、万一の時に手動で運転できるようにするとのことです。

スコティッシュパワー社、発電事業の脱炭素化を達成

2018年10月16日、英国の大手電力会社スコティッシュパワー社は、発電事業の100%グリーンエネルギー転換を達成したと発表しました。

英国では1990年にそれまで国有だった電力事業が民営化され、電力市場が始まりました。発電・送電・配電(小売)がそれぞれ民間企業として地域ごとに分割され、1社が全国の送電を担い、発電と小売は元国有企業に加えて新規事業者が市場に参入する一方、合併・買収による統合も進み、欧州資本も入ってきました。また、並行して進められたガス市場の自由化により、電気・ガスの両方を供給する統合エネルギー企業が大半となっています。大小合わせて50を超える企業がひしめく小売市場では、全国どこに住んでいても自由に供給会社を選択できる仕組みで、供給会社を変えるのも簡単です。とはいえ、市場シェアの大部分は、1990年の民営化で誕生した企業をルーツに持つ6社(通称Big Six)の寡占となっています。

スコティッシュパワー社はこのビッグ6のひとつ。名前からわかる通りスコットランド南半分を担当していた国有配電事業者が民営化されて生まれた企業で、現在はスペインのイベルドローラ・グループの傘下にあり、英国のエネルギー小売市場第4位。また、スコットランドにいくつもの発電施設を所有しています。

スコティッシュパワーはスコットランド自治政府の意欲的な脱炭素政策を受けて、これまで順次発電のグリーン化を進めていました。大規模なウィンドファームを建設する一方で、2016年には石炭火力発電所を閉鎖、そして今回ガス火力発電所をまとめて売却し、発電を水力・風力のみに集約して、100%再生可能電力への転換を達成したわけです。

小規模事業者の中には以前から再生可能電力100%を売りにしている企業はありましたが、今回初めてビッグ6企業が脱炭素化を達成したということで注目を浴びています。

また2018年11月5日には、交通・輸送の脱炭素化を促進するサービスとして、再エネ発電で供給された電気で電気自動車(EV)を充電する、家庭用「再エネEV充電パッケージ」の販売も開始しました。

BrewGooder: ビールを飲んで水を贈ろう

今朝、小包が届きました。

何も注文した覚えはないのになんだろうと首をかしげながら開けてみたら、出てきたのがこれ。

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そういえば、春先に目にとまった「ソーシャルバイトの設立者が今度はチャリティ支援ビールのプロジェクトを始動、現在クラウドファンディングで資金集めを開始」というニュース記事を見て、面白い着想だと感心して10ポンド出資していたのでした。すっかり忘れていたのですが、出資者特典として完成したビールが送られてくることになっていたのです。

このチャリティビール・BrewGooderのスローガンは”Drink Beer, Give Water”(ビールを飲んで水を贈ろう)。

ビールを売って得た利益の100%を、世界の貧困地域で安全な飲み水へのアクセス整備活動を行っているチャリティに寄付することを目的にした、非営利の社会企業なのです。そういえば、前述の記事の日付は2016年3月22日。世界水の日でした。

国連によると世界の40%の人が水不足の影響を受けており、地球温暖化の影響で今後さらに悪化することが予想されています。そのため、国連の持続可能な開発目標(SDGs)では、目標6を「安全な水とトイレをみんなに:すべての人に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する」としています。

BrewGooderのビールは、その名も”Clean Water Lager”。ピルスナータイプの爽やかで飲みやすいビールです。製造元はスコットランドのパンクなクラフトビールメーカー、BrewDog(ブリュードッグ)。日本にも輸出していてクラフトビール専門店等で買える他、六本木(日本のサルサの聖地?サルサ・カリベのすぐ近く)にバーを出店しており、日本にもファンのいるメーカーです。英国各地のBrewDog店舗では、BrewGooderをドラフトで提供しているとのこと。今後取扱い店も徐々に増えていくと思いますので、もし見かけたらぜひ飲んでみてください。